インプラントは高齢者でもできる? senior

インプラントは高齢者でもできる?年齢・持病・骨量の不安を専門医が解説

「もう年だから、インプラントは無理だろう」 「持病があるので、手術は難しいのでは」

そう思って治療をあきらめている方、あるいはご家族の治療について悩まれている方は少なくありません。当院にも、ご本人だけでなく、ご家族が代わりにお問い合わせくださるケースがよくあります。

結論から申し上げると、年齢だけを理由にインプラント治療ができないと判断されることは基本的にありません。

重要なのは「年齢」そのものよりも、「お口や全身の状態」です。このページでは、高齢の方やご家族が気になりやすい「年齢」「持病」「骨量」の3つの不安について、専門医の立場から順にご説明します。

インプラントに「年齢の上限」はあるのか

インプラント治療には、法律や学会基準で定められた明確な年齢の上限はありません。80代・90代の方でも、全身状態や口腔内の状態が治療に適していれば、インプラント治療を検討できる場合があります。

一方で、年齢を重ねるにつれて次のような点が治療の可否に影響することがあります。

  • 全身疾患の有無とそのコントロール状況
  • 服用中のお薬(特に骨粗しょう症治療薬や血液をサラサラにするお薬など)
  • 顎の骨の量や質
  • 治癒力や体力面での個人差
  • ご本人の希望や生活状況(通院のしやすさ、介護状況など)

つまり、「何歳までできるか」という年齢の数字ではなく、お一人おひとりの状態を精密検査で確認したうえで判断するというのが実際のところです。年齢を理由に最初からあきらめてしまう前に、一度ご相談いただくことをおすすめします。

持病があってもインプラント治療は可能か

高齢の方に多いご質問が「持病があっても大丈夫か」というものです。ここでは代表的な持病について、考え方の目安をご紹介します。

糖尿病がある場合

糖尿病は血糖値のコントロール状態によって、傷の治りやインプラント周囲炎のリスクに影響することが知られています。血糖コントロールが安定していれば治療の選択肢に入ることもありますが、主治医と連携しながら慎重に進める必要があります。

高血圧・心疾患がある場合

血圧の状態や服薬内容によっては、手術当日の体調管理に配慮が必要です。かかりつけ医からの情報提供をいただきながら、無理のない治療計画を立てます。

骨粗しょう症のお薬を服用している場合

骨粗しょう症治療薬の一部(ビスホスホネート製剤など)は、顎の骨に影響を及ぼす可能性が指摘されており、休薬や投薬の調整について主治医との相談が必要になることがあります。自己判断で服薬を中止せず、必ず歯科医師・主治医の双方に相談することが大切です。

その他の持病がある場合

上記以外にも、服用中のお薬や持病がある場合は、事前の問診で必ずお伝えください。当院では、必要に応じてかかりつけ医と連携を取りながら、安全に配慮した治療計画をご提案しています。

持病があるからといって、一律に治療ができないわけではありません。 大切なのは、正確な情報をもとに歯科医師が全身状態を把握したうえで判断することです。

骨量が少なくてもインプラントはできるのか

加齢とともに顎の骨が痩せてしまい、「骨が足りないのでインプラントは無理」と他院で言われた経験を持つ方もいらっしゃいます。しかし、骨量が少ない場合でも、以下のような方法で治療の選択肢が広がることがあります。

  • GBR(骨誘導再生法):骨が不足している部分に、骨の再生を促す処置を行う方法
  • ソケットリフト・サイナスリフト:上顎の奥歯部分で骨の厚みが足りない場合に用いられる骨造成の方法

これらの技術によって、これまで「骨が少ないから難しい」とされていたケースでも、治療が可能になる場合があります。ただし、骨造成を伴う治療は治療期間が長くなったり、追加の費用が発生したりすることもあるため、精密検査の結果をもとに、メリット・デメリットを含めて丁寧にご説明します。

高齢の方がインプラントを選ぶことで得られること

年齢を重ねてからの治療には不安がつきものですが、しっかり噛めることは高齢期の生活の質に関わる大切な要素でもあります。しっかりと噛んで食事を楽しめることは、栄養状態や日々の生活の満足感につながる場合があります(インプラントのメリット・デメリット全般についてはこちらのページでも詳しくご紹介しています)。

もちろん、インプラントだけがすべての方にとって最適な選択とは限りません。入れ歯やブリッジなど他の治療法との比較も含め、ご本人の生活スタイルや希望に合わせた選択が重要です。

ご家族からのご相談も歓迎します

高齢の患者さまの場合、ご本人よりも先にご家族が「インプラントを検討させてあげたいが、大丈夫だろうか」とご相談にいらっしゃることもあります。当院では、ご本人が同席できない段階でのご相談や、付き添いでのご来院も可能です。ご不安な点は遠慮なくお申し付けください。

まずは精密検査とカウンセリングから

年齢・持病・骨量への不安は、実際に検査をしてみないと分からない部分が多くあります。当院では、治療を前提としない「治療前の相談会」もご用意しており、以下のような流れでご案内しています。

  • お1人様〜1家族様ごとの個別相談(約1時間)
  • 現在の不安や疑問を丁寧にヒアリング
  • 必要に応じてCTなどの精密検査をご案内
  • その場で治療を決めていただく必要はありません

治療前の相談会の詳細はこちら

まとめ

インプラント治療は、年齢そのものが制限になるわけではなく、全身の健康状態や口腔内の状態によって可否が判断されます。持病がある方も、主治医と連携しながら治療の選択肢を検討できる場合があります。また、骨量が少ない場合でも、骨造成などの技術によって治療の幅が広がることがあります。

「もう年だから」「持病があるから」とあきらめる前に、まずは専門医による精密検査とカウンセリングを受けてみることをおすすめします。奈良県北葛城郡上牧町のかつらぎ歯科医院では、ご本人はもちろん、ご家族からのご相談も承っております。

インプラント関連記事

本記事の監修について 

本ページの内容は、日本口腔インプラント学会専門医である院長 平川陽基が監修しています。
日々の臨床経験と学会・研修で得た知見をもとに、奈良エリアの患者さまにとって分かりやすく、正確な情報提供を心がけています。
※治療の可否や効果には個人差があります。持病をお持ちの方は、必ず事前にかかりつけ医・歯科医師にご相談ください。


  • 治療前相談会のご案内
  • 院長ブログ
  • チームブリエブログ
  • 歯科衛生士ブログ

かつらぎ歯科医院公式Instagram かつらぎ歯科医院採用情報